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妊娠初期に葉酸(サプリ)が必要なのは赤ちゃんのため

      2015/08/21

妊娠初期に葉酸(サプリ)が必要なのは赤ちゃんのため

妊娠を希望している方は、妊娠する2か月前から葉酸(サプリ)を摂ると良いとされています。

また、妊娠初期にバランスの摂れた食事は当然大切なことですが、それと同様に葉酸をしっかりと摂取することにより母体や胎児にとって、葉酸の効果と不足した時のリスクについてもご説明していきます。

葉酸とは

葉酸は13種類の必須ビタミンの一つで、生命維持に必要なビタミンB群の一種です。

ビタミンは水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの2種類に分けられます。葉酸は水溶性ビタミンで、厚生労働省では妊娠の1ヶ月以上前から葉酸を積極的に摂取するように呼びかけており、1日の摂取量は妊娠前で240マイクログラム、妊娠時には2倍の480マイクログラムを推奨しています。

葉酸の働き

タンパク質が作られる際に欠かせない栄養素、核酸(DNA・RNA)の合成、赤血球の生成、細胞分裂を促進、動脈硬化の防御による心臓疾患や脳梗塞などの予防、血中に含まれる「ホモシステイン」というアミノ酸の血中濃度を下げる働きなど、母体の身体の状態を良好に保ち、胎児の人間形成に大きく影響を与え、各細胞の生成を正常に行う役割を担っています。

しかし、過剰に摂取すると発熱や蕁麻疹、呼吸障害、かゆみ等の過敏症を引き起こすため、一日の上限摂取量は20代で900マイクログラム、30代では1000マイクログラムと決まっており、多く摂取すれば良いものでもありません。

葉酸を含む食べ物

ブロッコリーやほうれん草などの緑黄色野菜、オレンジやイチゴなどの果物、レバーなどに多く含まれています。食事は生食の物は衛生面でも危険が伴う可能性があるので、控えたほうが無難です。

葉酸サプリを愛用しても良いでしょう。

上記のように葉酸を含んだ食材を日常生活に取り入れて、意識して食べるように心がけましょう。

妊娠初期の葉酸の胎児への効果

胎児は、妊娠7週目程になると脳や脊髄の中枢神経系の基礎となる神経管は、最初は板状の神経板からはじまり、妊娠4週目頃に管状の神経管へと発達していきます。

神経管は背中の中心から上下に向かって閉じていき、最後に頭側と尾側が閉じて骨や筋肉に覆われていきます。

形成時期にあたり、妊娠11週までには頭や胴体、足も形成されます。
このように妊娠初期は細胞分裂が活発になります。

この時期に葉酸はRNA(体内でタンパク質を合成)とDNA(遺伝子情報)とで構成された「核酸」を作る働きがあります。

DNAが正しく複製・分裂し細胞が増えていく時に、重要となるタンパク質の生成にも必要不可欠です。

妊娠初期から7週目までに葉酸が不足すると、先天異常である「神経管閉鎖障害」や神経管の一部をきちんと閉じられず脊髄が飛び出した状態になるのですが、これを「二分脊椎」といいます。

出産後に「二分脊椎」が判明すると手術が行われますが、下肢の運動障害や排泄機能に障害を起こすリスクが高まる可能性があります。

妊娠8週目に入ると脳脊髄液の循環が始まり、この循環に支障によって水頭症になることがあります。

また、二分脊椎が原因で神経管の閉塞障害や無脳症などの障害が見られ、流産や死産の危険を伴います。

母体への葉酸効果

先述したとおり、葉酸は胎児を形成するために必要な丈夫な母体があってこその出産につながります。母体への葉酸の効果を見ていきましょう。

着床しやすい環境づくりも期待、貧血(巨赤芽球性貧血)を予防、免疫機能や消化管機能を健やかに保つ、高血圧や心疾患のリスクを低減、動脈硬化による心疾患や高血圧を予防、動悸や息切れの予防、全身の倦怠感の軽減などがあります。

葉酸が不足すると、細胞分裂に支障をきたして、子宮の健康状態を保持することが難しくなります。

また、口腔内の炎症、いや十二指腸の疾病にも影響を及ぼす可能性があります。

 

妊娠を考えている方や妊娠初期の方は、母子共に元気に過ごせるように、葉酸や葉酸サプリを意識して摂取するように心がけましょう。

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