土用の丑の日に鰻を食られない!?妊婦が鰻を食べてはいけない理由
赤ちゃんは、お腹の中にいる10ケ月間、胎盤を通してママから栄養を貰っています。ママが食事で摂取した栄養が赤ちゃんに届けられ、赤ちゃんが成長していくのです。
そこで注意したいのが過剰に摂取してはいけない栄養素があるということです。
今回ここで紹介するのは鰻やレバーに多く含まれている「ビタミンA(レチノール)」です。
なぜ過剰に摂取してはいけないの?赤ちゃんにどんな影響があるの?といったことをまとめましたので、みなさんの食事の参考にしてみてくださいね。
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ビタミンA(レチノール)ってどんな栄養素?
動物性の食材から摂取されるビタミンAは体内でレチノールとして働き、皮膚や粘膜、目を丈夫にして、免疫力を向上させます。
同じくビタミンAの仲間である、果物や緑黄色野菜に含まれる「ベータカロテン(必要な量だけ体内でビタミンAになる)」と比べて体外に排出されにくい特徴があります。
一日に摂取したいビタミンAの推奨量は
・妊娠初期~中期 ・・・ 700㎍RE
・妊娠後期 ・・・ 760㎍RE
となっています。妊娠中の一日の摂取の上限は2700㎍REです。
※ ㎍RE(レチノール当量)
妊婦が鰻を食べてはいけない理由は、ビタミンA(レチノール)の過剰摂取
妊婦さんがビタミンA(レチノール)を過剰摂取(3000㎍RE以上)すると、お腹の赤ちゃんに奇形や先天性異常などの悪影響を及ぼす可能性があると言われています。
アメリカの報告では、1日に4500㎍RE以上摂取した妊婦は、1500㎍RE未満の妊婦に比べて、水頭症や口蓋裂などの胎児奇形のリスクが3.5倍になるとされています。
特に妊娠3か月以内の妊婦さんは、1日3000㎍RE以上の摂取をしないように注意したほうが良いでしょう。
鰻は肝100gあたり4400㎍REとなっており、妊娠中の摂取の上限を簡単に超えてしまいます。
かば焼きでも100gあたり1500㎍REあります。
このため、「妊娠中は鰻を食べてはいけない」と言われるのです。
気をつけて!ビタミンA(レチノール)が多く含まれている食材
鰻のほかにも、ビタミンA(レチノール)が多く含まれている食材(※100gあたり)がありますので確認しましょう。
鶏レバー ・・・ 14000㎍RE
豚レバー ・・・ 13000㎍RE
あんこうの肝 ・・・ 8300㎍RE
うなぎの肝 ・・・ 4400㎍RE
うなぎの蒲焼 ・・・ 1500㎍RE
生ほたるいか ・・・ 1500㎍RE
牛レバー ・・・ 1100㎍RE
あなご ・・・ 890㎍RE
たまご ・・・ 480㎍RE
ほうれん草 ・・・ 450㎍RE
春菊 ・・・ 380㎍RE
などとなっています。
特にレバーや肝、うなぎはあっという間に上限を超えてしまいます。
一度の食事でお腹の赤ちゃんに悪影響を与えることはありませんが、頻繁にレバーやうなぎを食べるような偏食は避けましょう。
果物や緑黄色野菜のベータカロテンでビタミンAを補いましょう
ベータカロテンは必要な量だけを体内でビタミンAとして摂取できるので、過剰摂取の心配がありません。
厚生労働省も妊娠中はベータカロテンでビタミンAを摂るように推奨しています。
ビタミンAはママの風邪予防や美肌に効果があるだけでなく、お腹の赤ちゃんにとっても必要な栄養素です。
しかし過剰なビタミンA(レチノール)の摂取は赤ちゃんに奇形や先天性異常のリスクをもたらす可能性があるので、うなぎやレバーを食べるのは、特に妊娠初期は控えたいですね。
日々の食事で上手に栄養バランスをとって、赤ちゃんに安全なマタニティライフを送ってくださいね。
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