妊娠で体臭が変化するってホント?
2017/08/23

妊娠すると体型が変化したり、つわりがあったりということはよく知られていますが、体臭が変化することもあるのはご存知でしょうか。
意外と体臭で悩んでいる妊婦さんは多く、臭いに敏感になる妊娠中には悩ましい問題ですよね。
今回は、妊娠中に体臭が変化する原因と対処法について紹介します。
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なぜ体臭が変化するの?
妊娠するとなぜ体臭が変化するのでしょうか?
幾つか理由はあるのですが、妊娠中の便秘が体臭に影響している場合、妊娠して新陳代謝がよくなり体臭の原因となっている場合、歯周病や妊娠糖尿病など病気が隠れている場合などがあります。
体臭の変化と便秘
便秘になると体臭がきつくなることがあるのはご存知でしょうか?
便秘になると排出されていない便が腐敗することでガスが発生し、そのガスが腸壁から吸収されて皮膚や呼気から排出されるので体臭がきつくなります。
そして、妊娠中はつわりによる食生活の変化(冷たいものや脂っこいものを好んだり、特定のものしか受け付けなくなったりする)やホルモンバランスの崩れによる自律神経の乱れで腸の働きが抑制される、子宮による周囲の臓器の圧迫で腸が働きにくくなるなどの原因により便秘になりやすいので、体臭がきついなと思ったときには便秘が影響していることがあります。
体臭の変化と新陳代謝の活発化
妊娠中は体温が高めになり、新陳代謝がアップして汗をかきやすくなります。
汗はエクリン線とアポクリン線から分泌されています。
どちらも汗自体はほぼ無臭なのですがアポクリン線から分泌された汗には少量のたんぱく質が含まれており、そのたんぱく質が皮膚表面の細菌に分解されることで臭いを発します。
また、汗が付着した衣類をそのままにしていると高温多湿でさらに細菌が繁殖しやすくなり、汗臭さが増してしまいます。
体臭の変化と歯周病
妊娠中は体の抵抗力が弱まっています。
そんな時につわりなどの体調不良でバテ気味になってしまい歯磨きが疎かになってしまったり、ずっと何か食べていたりすることで口内環境が悪化し、歯周病になって口臭がきつくなってしまうことがあります。
体臭の変化と妊娠糖尿病
妊娠中の体臭変化が重大な病気に関わっていることもあります。
妊娠糖尿病とは妊娠中に初めて糖尿病の症状がでることで、自覚症状は殆どないと言われていますが体臭が甘酸っぱいような臭いになると言われています。
妊娠糖尿病は母体にも胎児にも様々な悪影響があります。
母体の症状としては妊娠高血圧症候群や早産・流産、羊水過多などがあり、胎児は巨大児や新生児低血糖、子宮内胎児死亡を引き起こす可能性があります。
体臭の改善のため出来ることは?
妊娠中の体臭変化は妊婦さん自身が臭いに敏感になっているので辛いですよね。
便秘や歯周病の場合はやはり食生活や生活習慣を見直して改善を目指しましょう。
便秘におすすめの食材はリンゴや海藻類、納豆などです。水分も多めにとりましょう。
歯周病を予防するには食後になるべく歯磨きを行いましょう。
面倒でできない場合は液体歯磨きなどのマウスウォッシュがおすすめですが朝晩はできるだけ歯磨きしましょう。
汗のにおいを抑えるためには、汗をかいたらなるべく着替えることが有効です。
体温が高い妊婦さんの皮膚表面や頭皮、衣服に汗が付着すると高温多湿で細菌が増殖して汗臭さが増してしまいます。
着替えられない場合は濡れタオルなどで適宜汗を拭きとるだけでも汗臭さは軽減できます。
便秘薬やデオドラント製品の利用について
便秘になると辛いので市販の便秘薬を使用したくなってしまいますが、妊娠中は薬の利用には注意が必要です。
妊娠中は赤ちゃんとお母さんは胎盤で繋がっているので薬を飲むと薬の成分によっては赤ちゃんに影響を及ぼしてしまう可能性があります。
薬を使用したい場合は必ず産婦人科などお医者さんに相談しましょう。
また、デオドラント製品についてもあまり使用はおすすめしません。
体の表面に使用するものなので赤ちゃんに影響することは殆どないと思いますが、妊娠中は臭いに敏感になったり肌が敏感になったりするのでいつもはいい匂いと感じるものでも汗の臭いと混じって不快に感じてしまったり肌が荒れてしまったりする可能性があります。
使用したい場合はメーカーや産婦人科で使用してよいかアドバイスを貰い、肌が荒れないか少量使って確認してから使用すると問題か起こりにくいと思います。
妊娠中の体臭変化は気にし過ぎないようにしましょう
妊娠中の体臭変化について紹介しましたが、体臭は出産後に改善することが多いので過度に心配することはないでしょう。
しかし、出産後でも食生活や生活習慣が良くならないと便秘や歯周病による体臭は改善しないかもしれません。
出産後もお母さんは忙しいですが食物繊維や水分をしっかりとり、生活サイクルをなるべく整えるようにしましょう。
妊娠糖尿病も妊娠中に一時的になるものなので出産後には血糖値が下がって改善することが多いですが、妊娠前から血糖値が高かったと予想される方は継続して治療が行われます。
また、妊娠中に妊娠糖尿病になった方は将来的に糖尿病になりやすいと言われているので出産後も時々血糖値を測定するなど気にかけるようにしましょう。
妊娠中は体が思ってもみなかったような変化することもあります。長いようで短い妊娠期間を穏やかに過ごすため、体の変化と上手く付き合っていけるといいですね。
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